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ホイールのサイズに書かれているインセットって何?
クルマをドレスアップするときや、走りのフィーリングを変えたいときには、まずタイヤとホイールが気になってくると思います。
そこでクルマのホイールを調べてみると、いくつかの寸法が書かれていて、その中に「インセット」という表記を目にします。
それはどこかの寸法を表す表記のようですが、いったいインセットとはどんな寸法を指すのでしょうか?
この記事で詳しく解説していきますので、理解を深めていきましょう。
インセットとは
ホイールには直径や幅の寸法、取付穴の位置や穴数など、仕様を表す数字と英字が与えられていて、必ずどこかに表示されています。
そのホイールが自分のクルマに取り付け可能なのかどうか、それらの数値によって判断できるようになっています。
インセットは、それらの数値の中に含まれ、ホイール(タイヤ)をクルマに取り付けた時、クルマのホイール取付面に対して、ホイール(タイヤ)の中心線がどの位置になるか、という数値を表しています。つまり、ホイールの取付面を原点(0㎜)としてホイール(タイヤ)の中心線が何ミリメートル外側(もしくは内側)へずれるのか、を表しています。
インセットはかつて「オフセット」という呼び名でしたが、日本自動車タイヤ協会(JATMA)の呼びかけにより2008年から国際基準に合わせたインセットという名称で表すようになりました。
アウトセット、ゼロセット
インセットはリム幅の中心からホイール取付面までの距離を表し、取付面よりリム中心が外側に有るときにインセットと呼び 数値はミリメートル(㎜)で表示します。この場合左右のタイヤとホイールの中心は、左右ホイールのインセットの合計だけ広がります。
取付面がリムの中心線より内側にあるとき本来は「アウトセット」と呼びますが、「マイナスインセット」と呼ぶ方法があり、数値はマイナス(-XX㎜)で表記されます。
リム幅の中心線と取付面が同一面(±0㎜)にある場合には「ゼロセット」と呼ばれています。
ホイールサイズの表し方
クルマのホイールを変えるとき、交換するクルマのホイールサイズの各寸法を知らないと正しく選べません。
ホイールにはアルミホイールやスチールホイールなど材質に関わらず必ずサイズ表記が有ります。一般的なホイールではサイズは以下のように表記されています。
ホイールの仕様を表すサイズ表記の例
ホイールの寸法は以下のような数字と記号で表記されています。
・16×6JJ 5-100 30
これらの数字(記号)の意味について以下のように5つの項目に分けて説明します。
(1)16 リム径
リム径はホイールの直径を表し、組み付けるタイヤのサイズ(呼び径)と同じになります。
単位はインチで表し、13,14,15,16と1インチごとの規格です。
1インチは25.4㎜で この例では16インチを表していて約406.4㎜となります。
ホイールの最外周はフランジと呼び、その内側でタイヤが勘合する部分をリムと呼び
それはフランジから内側の一段下がったところで、タイヤの内径が勘合する部分です。
(2)6JJリム幅
外側と内側のリムの距離をリム幅と呼びインチで呼び、この例では6インチとなり約152.4㎜です。リム幅は1/2インチごとの規格と決められています。
そのあとのアルファベットの記号「JJ」はフランジの形状を示しています。 JJ以外にもいくつかの規格があります。
(3)5(H)ボルト穴数
ホイールを固定するボルト穴の数を表し、普通車では4穴もしくは5穴が多く採用されています。
以下に説明する同じPCD(㎜)でも、ボルト穴数が違う車種があり、ホイールを取り付けるときには要チェックです。
また、大型のミニバンや貨物車では、重い車重と重い積み荷に対応できるようにボルト数が多くなっており6穴、8穴、10穴の車種が有ります。
(4)100 PCD(Pitch Circle Diameter)
ホイールを固定するボルト穴が円周上に設けられますが、その円の直径をPCDと呼び、数値はミリメートル(㎜)で表記されます。
PCDはメーカーや車種によっていくつかの違いが有りますが、国産車では、100㎜または114.3㎜がほとんどで、この例では100㎜となります。
外車の場合独自のPCDを使っていることが多く、日本車用のホイールが使えないことがしばしば起こります。
(5)30 インセット
ここで主題としているリムの中心(ホイールの中心)がホイールの取付面の外側、内側に有る場合の、その距離を表し、㎜(ミリメートル)で表します。
ホイールを選ぶときにはインセットを確認しよう
ホイールはドレスアップのために交換することが多いですが、走行フィーリングを変えるために交換することもあります。
インセットの量が増えると若干ですが、左右のタイヤの距離(トレッド幅)が変わります。
それによって走行フィーリングも変わります。
それぞれの車種にはメーカーが推奨するタイヤ径と扁平率が有り、それに合ったホイールを選びますが、タイヤの幅が変わるとステアリングを回したときにタイヤハウス内にタイヤが当たってしまうことが考えられます。
そんな場合にインセットの量が影響するかもしれません。
適正なタイヤサイズとホイールを選定しましょう。
まとめ
ホイールにはその寸法を表す数字や記号があり、インセットはホイールを取り付けたときにどの位置にタイヤが固定されるか示す値です。
インセットが適正でないと走行性や、タイヤが車体に擦れてしまうなど不具合が生じます。新たなホイールに交換するときにはタイヤプロショップに相談して適正なホイールを選定しましょう。